肺気腫 ステージ 寿命。 Q7.COPDは悪くなる一方と聞きます。最終的には、酸素ボンベが必要になりますか。|特集|50号|WEB版すこやかライフ|ぜん息などの情報館|大気環境・ぜん息などの情報館|独立行政法人環境再生保全機構

ステージ4の肺腺がんの治療法や症状、生存率や抗がん剤について紹介する

肺気腫 ステージ 寿命

とは、肺の組織が壊れた状態をいいます。 主な原因はといわれており、喫煙習慣がある方が肺気腫になることがほとんどです。 肺気腫はゆっくりと進行していき、一度壊れた肺の組織が元に戻ることはありません。 しかし、によって肺気腫の進行を遅くしたり、治療によって症状を和らげたりすることができます。 今回は、聖マリアンナ医科大学病院 呼吸器内科の峯下 昌道先生に、肺気腫の原因や症状、治療についてお話しいただきました。 肺気腫とは? 肺気腫の概要 とは、タバコの煙など有害物質が原因で、肺の組織が壊れた状態のことをいいます。 40歳以上の男性が肺気腫になることが多く、特に60歳以上の男性が多いといわれています。 鼻や口から吸い込まれた空気は、気道を通り左右の肺に送られます。 肺の内部には気管支があり、気管支が枝分かれを繰り返した先には「肺胞」と呼ばれる小さな袋状の組織が集まっています。 この肺胞が機能しているおかげで、私たちはスムーズに呼吸することができます。 しかし、肺気腫になると、肺胞の壁が壊れてしまうことで隣の肺胞と合わさり、大きな袋のようになってしまうのです。 大きな袋のようになった部分は伸びきった風船のようになり、弾力性がなくなります。 その結果、呼吸機能が低下し、息切れなどの症状が現れるようになります。 壊れた肺は元には戻せないが進行を抑えることはできる 肺気腫はゆっくりと進行していきます。 隣の肺胞と合わさり大きくなった部分は、周囲の肺胞を壊しながら徐々に広がっていきます。 現状では、壊れた肺胞の壁を元に戻すことはできません(2018年7月時点)。 しかし、後ほど治療の項で詳しくお話ししますが、治療によって肺気腫の広がりを抑えたり、症状を和らげたりすることができます。 肺気腫と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の関係 肺気腫と慢性閉塞性肺疾患(COPD)ってどう違うの? は、病気の名前というより「肺の組織が壊れた状態」を指します。 一方、(:chronic obstructive pulmonary disease)は、タバコの煙などを長期に吸い込むことにより気管支や肺に病変が生じ、スムーズに息を吐きにくくなる症状(気流閉塞)が現れる病気のことです。 もともとタバコを吸う方に、 咳 せき や 痰 たん が出続けるや肺気腫が多く認められていましたが、これを「息が吐きにくくなる(気流制限がある)」という診断基準でまとめたものが慢性閉塞性肺疾患(COPD)といえます。 しかし、肺気腫の方が必ずしも慢性閉塞性肺疾患(COPD)を発症するわけではありません。 反対に、慢性閉塞性肺疾患を発症しながらも肺気腫があまり進行していないケースもあります。 肺気腫の原因 肺気腫の主な原因は喫煙 の主な原因は、です。 喫煙習慣のある方が肺気腫を生じる可能性が高いと考えられています。 長期にわたり吸い込んだタバコの煙が原因で、徐々に肺の中の肺胞が壊されていくといわれています。 40歳以上の男性が肺気腫になることが多いのも、喫煙率と関係しています。 男性は喫煙習慣のある方が多いため、肺気腫の患者さんが多いと考えられているのです。 また、肺気腫はある一定の喫煙期間によって生じます。 そのため、中高年から高齢にかけて肺気腫になることが多いと考えられます。 たとえば、20歳代で喫煙を始めた方が40歳代や50歳代になって肺気腫になるイメージです。 受動喫煙や大気汚染で肺気腫になる可能性 受動喫煙や大気汚染などが原因で肺気腫を生じる可能性もあるといわれています。 また、単一遺伝子の異常によって肺気腫を生じることもありますが、日本では非常にまれです。 肺気腫の症状 主な症状は咳・痰・息切れ で症状が現れる方は、()を発症しているケースが多いです。 そのため、現れる症状は、慢性閉塞性肺疾患の症状とほぼ同じであると考えられます。 主に以下のような症状が現れることが多いです。 咳が続く• 痰がからむ• 息切れする(特に動いた時) 空気の通り道である気管支に炎症が起こるために、咳や痰がでるようになります。 また、痰がつまることによって呼吸が苦しくなることもあるでしょう。 さらに、肺の組織が壊れてしまうために呼吸が難しくなり、息切れするようになります。 特に、動いたときに呼吸が苦しくなることが多いです。 たとえば、坂道を登ったり、階段を上ったりすると息切れすることがあるでしょう。 栄養不良や筋肉減少が現れることも また、肺気腫の方には、や筋肉減少が現れることがあります。 肺気腫が進行すると、呼吸に大きなエネルギーを使うために痩せやすくなります。 さらに、動くと息が切れてしまうためにあまり動かなくなると、筋肉が減少してしまうこともあります。 また、進行すると食事をするときにも息切れを伴い、食べる量が減少する傾向にあるといわれています。 食事の量が減り十分な栄養がとれなくなると、栄養不良になることがあります。 症状から肺気腫に気づくことはできる? 症状は徐々に現れることが多い お話ししたような症状からに気づく方は少ないかもしれません。 症状は徐々に現れることが多く、初期には気づかないケースが多いでしょう。 肺気腫であっても進行していなければ症状が現れない場合もありますし、症状が軽い場合もあります。 特に高齢の方であると、息切れなどの症状があっても加齢によるものだと考え、肺気腫の可能性に気づかないケースもあるかもしれません。 しかし、習慣があり息切れや長引く咳などの症状があるようなら、肺気腫の可能性について一度考えてみてもよいでしょう。 肺気腫・COPDの検査 レントゲン検査・CT検査 は、画像診断によって、肺の組織が壊れた状態を確認できる場合があります。 そのため、肺気腫では、胸部レントゲン検査やCT検査などによる画像診断が行われることが多いです。 レントゲン検査でも、肺気腫に特徴的な所見を確認できる場合があります。 しかし、肺気腫が進行していない段階であると、レントゲン検査ではみつからないケースもあります。 特に、初期の肺気腫であるとCT検査が有効な場合が多いでしょう。 CT検査によって肺気腫の程度の確認や、ぜんそくなど症状が似ている病気との鑑別が可能になります。 呼吸機能検査 呼吸機能検査は、()の診断に必須です。 主に肺活量と1秒率を調べます。 肺活量を調べるためには、ゆっくり呼吸をしてもらい、息をたくさん吸ってもらったときと吐ききったときの空気の量を測定します。 また、1秒率を調べるためには、息を思いきり吐き出してもらい、最初の1秒で吐き出せる量(1秒量)を測定します。 そして、思いきり吐き出した肺活量のうち1秒量が占める割合をだします。 この1秒率が低いほど、息を吐き出しにくい状態であるということができます。 慢性閉塞性肺疾患(COPD)では、1秒率の割合が70%を切っているかどうかがひとつの目安になります。 肺気腫・COPDの治療 禁煙の指導 の治療では、の指導が行われます。 肺気腫がある方がを続けると、重症化するリスクが高くなってしまいます。 肺気腫が進行していない段階で喫煙をやめれば、それだけ進行を遅くすることができます。 このような気流制限を生じる()の薬物療法として、主に気管支を広げる効果のある気管支拡張薬を使用し、呼吸しやすくする治療が行われます。 どちらか片方の薬を使用するケースもありますし、2つの薬を組み合わせて使用するケースもあります。 重症化している場合や、ぜん息を合併している場合には、吸入のステロイドによる治療が行われることもあります。 霧状にした薬を口から吸い込むこと 呼吸リハビリテーション 薬物療法以外には、呼吸訓練や運動療法、栄養療法(呼吸リハビリテーション)も有効です。 呼吸訓練では、楽な呼吸の方法について指導が行われます。 また、運動療法では、適度な運動によって筋肉の減少を防ぎます。 さらに、栄養療法では、食事内容や食事回数の指導によってを防ぎます。 重症なケースでは、入院してもらい集中して呼吸リハビリテーションや薬剤の吸入方法の確認などを行い、治療の最適化をはかることもあります。 在宅酸素療法 肺気腫が進行し重症化すると、十分な酸素を体に取り入れることが難しくなります。 そのようなケースでは、在宅酸素療法による治療が行われることがあります。 在宅酸素療法では、酸素供給装置からチューブを通して酸素を吸入します。 さらに気流閉塞が進行すると自力で呼吸することが難しくなるケースがあり、マスクで呼吸を助ける在宅人工呼吸も導入されることがあります。 また、日本ではまれなケースではありますが、肺気腫の部分を切除する外科手術が行われることがあります。 肺気腫の方に心がけてほしいこと 必ず禁煙をする 治療の項でもお話ししましたが、がみつかったら、なるべく早くをしていただきたいと思います。 をやめれば、それだけ肺気腫の進行を遅くすることができます。 風邪や感染症を予防する 肺気腫の方が風邪をひくと、より呼吸が苦しくなってしまうことが多いです。 さらに、風邪からに進行すると重症化してしまう可能性があります。 そのため、日頃からマスクを着用するなど風邪を予防することが大切です。 また、が流行する季節には予防接種を受けるなど、感染症の予防も有効でしょう。 栄養をとり適度な運動を行う 肺気腫の方には、栄養をとることと、適度な運動を心がけてほしいと思います。 しっかりと食事をとり、特に痩せ気味の方は体重を落とさないことが大切です。 一度にたくさん食べられないという方は、食事回数を増やすことも検討してほしいと思います。 運動はウォーキングなど日常的に取り組むことができるものがおすすめです。 長年取り組んできたスポーツを続けたいと希望する場合には、医師と相談のうえ、無理をしない範囲で続けてほしいと思います。 肺気腫治療後に後遺症はあるの? 後遺症ではなく副作用が起こることがある の治療では、薬の副作用が現れることがあります。 たとえば、吸入の抗コリン薬による治療を行うことで、尿が出にくくなることがあります。 先生からのメッセージ 禁煙や薬物治療に取り組み重症化を防いでほしい 習慣があり息切れや長引く咳などの症状が現れるようなら、一度病院で検査を受けてほしいと思います。 もしもがみつかった場合には、が非常に大切です。 たとえ肺気腫であったとしても症状が進行していない段階で禁煙を行えば、進行を抑えることができます。 禁煙をしながら、必要があれば薬物治療などに取り組み、できるだけ重症化を防いでほしいと思います。 聖マリアンナ医科大学病院• 内科 アレルギー科 血液内科 リウマチ科 外科 精神科 神経内科 脳神経外科 呼吸器外科 消化器外科 腎臓内科 心臓血管外科 小児科 小児外科 整形外科 形成外科 皮膚科 泌尿器科 産婦人科 眼科 耳鼻咽喉科 放射線科 麻酔科 乳腺外科 呼吸器内科 循環器内科 消化器内科• 神奈川県川崎市宮前区菅生2丁目16-1• 小田急線「向ヶ丘遊園駅」 バスの利用も可能 小田急バス 聖マリアンナ医科大学行 終点下車、または、あざみ野駅行 聖マリアンナ医科大学下車、所要時間約20分 車12分 東急田園都市線「宮前平駅」 バスの利用も可能 市営バス 聖マリアンナ医科大学行 終点下車、所要時間約20分 車13分• 044-977-8111.

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急性増悪の治療は? 急性増悪治療のABCって何? COPDは息切れ、しつこい咳と痰を主な症状として、基本的には年単位で進行していく病気ですが、数日あるいは週単位で急激に状態が悪くなり、追加での治療が必要になることがあります。 これを急性増悪(きゅうせいぞうあく)といいます。 急性増悪をきっかけとして一気に状態が悪化してCOPDが進んでしまう、あるいは亡くなってしまう方もいるので、十分に注意が必要です。 入院が必要になることもあります。 急性増悪の原因としてはやはりなどの 感染症が最も多いので、急性増悪とはのこと、と思っても完全に間違っているわけではありません。 しかし、ただので急性増悪することもあれば、大気汚染が原因で急性増悪することもあります。 参照: 急性増悪の治療としては、ABCアプローチと言われる治療法がスタンダードとなっています。 A:Antibiotics( 抗菌薬) B:Bronchodilators( 気管支拡張薬) C:Corticosteroids( ステロイド薬) まずはAの抗菌薬( 抗生物質、抗生剤)についてです。 COPD急性増悪は必ずしもなどの 細菌感染症によるものではないので、抗菌薬を常に使用すべきかどうかは議論のあるところです。 どろっとした痰の量が増えている場合や熱が出ている場合などでは1週間前後の抗菌薬投与が行われることが多いです。 Cのステロイド薬に関しては、急性増悪の際に使用することで呼吸機能や低酸素血症をより早く回復させることが示されています。 ステロイド薬を使用する期間としてはデータは少ないですが、5日-14日程度使われるケースが多いです。 参照: 急性増悪したら入院が必要? COPDの急性増悪を 発症してしまった場合に、入院すべきかどうか絶対的な基準はありません。 次のことを考慮して、総合的に判断されます。 肺のダメージによってどれくらい体が酸素不足に陥っているか(酸素投与が必要か)• 体内に不要なガスである二酸化炭素が溜まっているか• どれくらい辛い症状があるか、COPDに伴った 合併症がどれくらいあるか• もともとのCOPDがどれくらい重症か また患者さんの背景によって入院治療が考慮されることもあります。 外来での治療がうまくいっていないケース• 高齢のケース• 自宅でのサポートが乏しいケース• 入院したら治療費はどれくらい必要? COPDで検査入院をすることや、 在宅酸素療法(HOT)を使い始めるために入院することはありますが、COPDでの入院の多くは急性増悪を治療するための緊急入院です。 重症度や年齢によって入院期間が大きく変わってくるので、治療費もかなりの幅があります。 COPD急性増悪でも軽症であれば数日から1週間くらいで退院する方もいますし、集中治療室に入るような重症の方であれば1ヶ月以上の入院が必要になる方や亡くなる方もいます。 したがって、非常に大雑把な数字しかここではお伝えできませんが、保険が効かない場合には1-2週間の入院では数十万円、1ヶ月ほどの入院では100万円前後というくらいの相場になるでしょう。 もちろん健康保険が適用になりますし、収入にもよりますが高額療養費制度による還付があるので、実際に1ヶ月に負担する金額が数十万円以上になること等は基本的に無いと考えて良いでしょう。 病状や、保険の種類、収入などに大きく依存しますが、実質的な支払いは1回の入院で5-15万円くらいになる人が多いと思われます。 ただし、入院中の差額ベッド代(個室料金など)等は医療保険の対象外なので、高額療養費制度も対象外となり、注意が必要です。 特に差額ベッド代は、安いものでは1日あたり数百円、高いものでは1日あたり数十万円、平均的には1日あたり5,000-6,000円ほどと入院費を大きく左右することがあります。 COPDの急性増悪では緊急入院となることがほとんどなので、大部屋など差額のかからない病床を希望しても空いていないことがしばしばあります。 そういった場合には差額ベッドでの緊急入院を打診されるかもしれませんが、経済的に余裕が無い場合には率直に病院スタッフに相談してください。 無差額病床が空いている他院を紹介してくれるケースや費用減免での入院を検討してくれるケースもあります。 人工呼吸器が必要と言われた、どうしよう? 人工呼吸器を使うかどうか、使うならどの種類にするかはきわめて重大な判断ですので、あらかじめ家族やかかりつけ医と相談しておくと良いです。 COPDが急性増悪すると、上で述べた「急性増悪治療のABC」や酸素投与が行われます。 しかし、「通常の酸素投与では血液中の酸素濃度が十分に維持できない場合」や「不要なガスである二酸化炭素の貯留が多い場合」などは、患者さんの呼吸状態を総合的に判断して人工呼吸器の装着を検討することになります。 人工呼吸器にはどんな種類があるのあるのか? 人工呼吸器の種類としては大きく分けて2種類あります。 マスク型の人工呼吸器(NPPV: Non-invasive Positive Pressure Ventilation)と、空気の通り道である気管に口から管を入れて、つまり気管挿管して行うタイプの人工呼吸器(IPPV: Invasive Positive Pressure Ventilation)があります。 NPPVのメリットとデメリット NPPVのメリットとしては、装着がIPPVに比べて簡単で、なんとか会話や飲水ができ、状況に応じていつでも中止できるなどの点があります。 また、NPPVは施設にもよりますが、集中治療室( ICU)でなく一般病棟で使えることもメリットです。 しかしデメリットとして、患者さんが苦しくて自分でマスクを外そうとしてしまう場合などは使えないことが挙げられます。 また、IPPVよりも看護師や医師が痰を吸引するのが難しいので痰詰まりになりやすい点もあります。 マスク脇からの空気漏れの問題などもあります。 IPPVのメリットとデメリット IPPVのメリットは、確実に空気の通り道が確保できて痰詰まりの危険がNPPVよりも減ることです。 また、自分でマスクを外してしまうといった心配もありません。 しばしば鎮静薬も併用して、NPPVよりも安定した状態で装着し、呼吸を補助します。 しかしデメリットとしては、鎮静薬を使うことになるので意思疎通がやや困難になりますし、気管挿管中は水を飲んだり食事は出来なくなります。 基本的には集中治療室への入室も必要になります。 気管挿管が長期に及ぶ場合(目安としては2週間程度)には、首の正面を数cmほど切開して、その穴から直接人工呼吸器を接続する小手術(気管切開)が必要になります。 気管切開をすることで、口の中を清潔にできますし、患者さんの苦痛が減るからです。 患者さんの状態がそれなりに良ければ、気管切開後には口から食事を摂ることもできます。 人工呼吸器を選択する上で気をつけて欲しいこと 上で述べたようにメリットやデメリットをそれぞれの患者さんの状況に合わせて考慮し、人工呼吸器を選びます。 一方で、人工呼吸器をどう使うかで、生命の終わりの迎えかたが決まってしまう可能性があるという点には気をつけなければなりません。 人工呼吸器をつけるかつけないかはきわめて重大な判断です。 前提として、IPPVが必要なほど重症のCOPD急性増悪は、生死の瀬戸際です。 人工呼吸器を使えば必ず重症のCOPD急性増悪を乗り切って元の生活に戻れるとは限りません。 人工呼吸器を使っても乗り切れず亡くなる人もいます。 また、急性増悪をきっかけに、人工呼吸器を使い続けないと呼吸が維持できない状態になってしまうこともあります。 「もう生きていても辛い。 人工呼吸器を外してほしい」と家族や患者自身が医師に頼むような状況は、とても辛いことですが実際にあります。 そうした場合、日本の医療の現状では、一度装着した人工呼吸器は患者さんの病状が回復して人工呼吸器が不要にならない限り外すことは難しいです。 もちろん、人工呼吸器を一時的に使うことで回復し、人工呼吸器から離脱して退院できる望みはあります。 しかし、希望と隣り合わせに、患者さんが苦しむだけの結果に終わってしまう可能性があります。 どちらになるかはやってみなければわからない要素が大きいのです。 人工呼吸器をつける以外には人工呼吸器をつけないという選択肢しかありません。 もちろん人工呼吸器を検討されている状況ですので、人工呼吸器を使わないと決めることは、もし状態が改善しなければ苦痛を取ることに専念する、場合によってはそのまま看取るという判断を意味します。 こちらも楽に選べることではありませんが、「人工呼吸器を使って最後まで治療を続ける」と決めない限りは、いつかこの決断を迫られることになります。 急性増悪で緊急入院するという緊迫した状況で、人工呼吸器をつけるかつけないかという重大な判断をすぐにするのは難しいと思います。 重症のCOPDの場合は、いざ人工呼吸器が必要となったらどうするか、普段から家族やかかりつけ医と相談しておくことが大切です。 「NPPVは行うがIPPVは行わない」などの選択を、あらかじめ周囲の人と相談しつつ伝えるようにしてください。 重症COPDの経過の中では予想しなかったこともしばしば起こります。 あるとき「人工呼吸器はつけない」と決めて治療を続けていたとしても、状況が変われば気持ちが変わるかもしれません。 もちろん逆もありえます。 医師に一度伝えた希望をあとで変えることはできます。 最後には患者さん本人や家族の価値観が決断の決め手になります。 気持ちが変わったときにはもう一度話し合うこともできるでしょう。 できるだけ現在の状況で納得できる選択を考えてください。 肺気腫・COPDの余命、生存率は? COPDは重症の呼吸器疾患です。 COPDの急性増悪によって亡くなる人も多いです。 COPDはどれくらい危険なのか? COPDは近年、日本人の死亡原因トップ10に毎年ランクインしており、2015年のCOPDによる死亡者数は日本国内で15,756人と報告されています。 このようにCOPDが命に関わる危険な病気であることは間違いありません。 しかし、COPDの患者さんの余命を予想することは非常に難しいことです。 COPDは がんのように月単位で少しずつ進行する病気ではありません。 安定していた状態から急性増悪を反復して一気に悪化することも多い病気です。 このため、余命がどれくらいか予想することは経験豊富な医師でも非常に難しいことです。 がんの余命でも医師の予測は大きく外れることがありますが、COPDについてはさらに不確実と言えるでしょう。 海外のやや古いデータではありますが、 ステージIのCOPDの患者さんはCOPDの無い方に比べて死亡率が1. 2倍、ステージIIでは1. 6倍、ステージIIIでは2. 7倍とした報告があります。 一般的には急性増悪での入院を繰り返し、息苦しさ、咳、痰などが増加し、次第に介護が必要になってくるような段階になると、最期の迎え方を考えておく必要があるといえるでしょう。 参照: 治療 2010; 92: 1842-7. 肺気腫・COPDにおける終末期医療、緩和ケアとは? COPDの終末期には息苦しさや咳、痰など呼吸に関連した苦しい症状はもちろん、疲労感、やせ、、窒息への恐怖感、うつ状態、活動性の低下、経済的な困窮、社会的な孤立、など様々な辛い症状を抱えることになります。 呼吸の辛さや活動性低下、うつ症状の程度は以上であるとも言われています。 しかし、日本のホスピスは現状では主にがんを対象としています。 現時点(2020年5月時点)では、保険診療上でホスピスのケアはがんとに対して認められますが、COPDはカバーされていません。 そのため、COPD終末期の患者さんの苦痛にどのように対処していくか、ということに関して決まった対処方法は乏しいのが現状です。 吸入薬やリハビリなどでCOPDそのものの治療をしっかりやっていくことはもちろんですが、それでも呼吸が荒く、苦しさがひどい場合には、飲み薬や注射でのモルヒネなどを使用することもあります。 モルヒネというと「使うとすぐに亡くなってしまう」「使うともう会話ができなくなる」といった怖いイメージを持たれる人も多いと思います。 がんの場合と比べて、COPDの終末期におけるモルヒネの使い方は確かに難しいところです。 モルヒネには呼吸をゆっくりにさせる作用がある点には注意するべきと考えられます。 適切な量のモルヒネを使うことによって、ひどく意識状態を悪くしてしまうことなく、息苦しさを緩和しながら厳しい状態を過ごしやすくすることができます。 適切な緩和ケアを受けることは、必要以上の苦しみを味わうことなく人間らしく過ごすことに貢献してくれます。 治療の面以外にも、終末期に際してどのように対応していきたいのかを考えておく必要があります。 COPDという病名はがんのように耳にする機会が多くないかもしれませんが、実際には毎年多くの方がCOPDで亡くなっています。 自分がどれくらい危ない状態なのかを的確に認識しておくことは大切です。 自分が死に近づきつつあると考えるのは辛いことです。 しかし、苦痛を避けてよりよい状態で終末期を迎えるためには、あらかじめ「もしもの時にはどうするか」を考えておくことが役に立ちます。 極端な例で言えば「治療の効果が得られず死が目前に迫った時に、心肺蘇生措置を希望するかどうか」といったことを、リビングウィルという文書に書き記して医療者に伝えることで、知的・精神的判断能力が保たれているうちに自分の意志で治療方針を選べます。 終末期の治療を決めるのは患者本人だけではありません。 患者を支える周囲の人(医療者や家族など)にとっても、COPDの自然経過として死があるという認識をご本人と共有することが重要です。 判断の前提となる病状に関しては医療者と十分に話し合ってください。 リビングウィルを作成するときにもあらかじめ家族などと相談しておくことが望ましいです。 終末期の治療について一度意志表示をしてもあとから取り消すことはできます。 終末期が近付くと想定外の事態はえてして起こります。 患者さんや家族などの価値観に合う治療方針はどんなものかをよく考えてください。 参照:.

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肺気腫 ステージ 寿命

この記事の目次• 肺気腫とは 肺は肺胞という小さな部屋でたくさん仕切られていて、それらをフィルターにして酸素を取り込み、炭酸ガスを吐き出しています。 主に喫煙によって細胞が炎症を起こすと、肺胞の仕切りが壊れ、フィルターの効率が下がってきます。 肺胞同士がくっついて大きな部屋になり、弾力を失い、いわゆる「スカスカの肺」の状態を肺気腫(びまん性肺気腫)といいます。 ガスを上手に排出できないので、息苦しさ、息切れを感じるようになる病気です。 慢性気管支炎は肺と同じことが気管支で起こる症状をさします。 気管支が炎症、腫れることで気道が狭くなり、慢性的に咳や痰が出ます。 肺気腫を発症している人の多くは、既に慢性気管支炎を伴っていて、この両方を慢性閉塞性肺疾患(COPD)といいます。 肺気腫の症状 肺気腫の進展は非常にゆっくりで、初期はほぼ無症状です。 症状があらわれる頃には病気はすでに進行しています。 通常は喫煙を始めてから10〜20年後に症状があらわれます。 肺の症状 ガスの交換は、具体的には肺胞にたくさん巡っている血液をフィルターにして行われます。 血液に乗って運ばれてきた酸素と肺の中の炭酸ガスを交換します。 しかし、肺の細胞や肺胞が破壊されると、血液が不足し始め、肺の弾力が失われます。 私たちが吸ったり吐いたり呼吸ができるのは、肺に弾力があるからです。 肺が空気を押し出せないと、息を吸うことができないので、息切れがします。 肺にはガスがたまったままになり、膨張していくので、心臓など他の臓器を圧迫するようになります。 体の症状 気管支も炎症によって狭くなっているので、咳や痰がよく出ます。 体温、体力や免疫力が下がってくるので風邪、肺炎、気管支炎を起こしやすくなります。 ちょっとした階段の昇り降りでも動悸、息切れがします。 肺や気管支の炎症によってエネルギーを消費するので、体重や体力が落ちてきます。 息苦しいので運動を控えるようになり、更に筋力や体力が減る悪循環になります。 症状が悪化すると、安静にしていても意識障害や呼吸困難を生じます。 心臓を圧迫することで、心臓への血流を阻害し、虚血性の心疾患を引き起こします。 ・見た目• 胸鎖乳突筋(首を支える筋肉)が肥大する• 首が太くなったように見える• ビア樽状胸郭といって、炭酸ガスがたまって、上半身が樽のように膨張することもある• 心臓や横隔膜を圧迫するようになる ばち指(爪の生え際が盛り上がってくる)が見られたら、肺がんも疑う必要があります。 呼吸困難や酸素不足からチアノーゼを起こし、肌が青黒く見えます。 ・急性増悪 風邪などをきっかけに、咳や痰などの症状が急激に悪化することがあります。 痰の色が濃くなったり、痛みや発熱、激しい息切れがして入院するケースもあり、回復に時間がかかります。 肺気腫の生存率 肺気腫の生存率は、発症してから5年後で40~50%といわれています。 他の肺の病気と同様、予後はあまりよくありません。 肺の細胞は、一度壊れてしまうと治らないからです。 手術をしても薬を飲んでも、弾力を取り戻したり肺胞壁が復活することはありません。 症状のステージや喫煙歴、タバコの本数、年齢(高齢者)など個人差が大きく関係します。 細胞の破壊や、症状の進行を遅らせるには禁煙することが一番です。 喫煙を一生続けて70歳で死亡すると仮定した場合、40歳で禁煙すると死亡リスクは減り、息切れ程度まで症状を抑えることができます。 65歳で息切れを感じている人が禁煙した場合は75歳程度まで延命できるといった予測があります。 肺気腫・COPDの診断 肺気腫の診断には肺機能検査を行います。 肺の機能を測定し、どれだけ息を吐くことができるか、または吐ききれずにどれだけ残っているかで重症度などがわかります。 CTでは肺胞壁の破壊などを早期に発見できます。 胸部X線(レントゲン)は、ビア樽状胸郭やそれによるその他の臓器への圧迫などを確認できます。 肺気腫・COPDの治療法 肺気腫・COPDの治療方法を紹介します。 禁煙 既に破壊されてしまった細胞は回復しません。 症状が進行しないようにすることが大切です。 せっかく治療を受けても喫煙していては意味がないので、禁煙は必須です。 最近は禁煙外来が増えているので、専門医と相談することもできます。 職業や住んでいる地域が原因の場合は、転職や引越しも考えましょう。 対症療法 症状に応じて痰を切る薬、喉の炎症を抑える吸引、咳止めなどが出されます。 酸素ボンベ 症状が進行し、自力の呼吸で酸素が不足する場合は、在宅酸素療法ができます。 ポータブルの酸素ボンベで在宅中や外出中などにも酸素を補うことができます。 食事やサプリメント 喉の炎症により飲み込むことが不自由になった場合は、流動食、点滴、サプリメントなどあらゆる手段で栄養や水分を補給します。 胃に直接送り込む胃瘻(いろう)などの延命治療が必要となることもあります。 リハビリ 軽い運動や家の中を移動しただけで息が上がったり苦しくなると、どうしても運動量が減り、体力や筋力が落ちてしまいます。 特に肺など内臓の機能の低下をさけるためにも、運動をして体重や体力を維持することが大切です。 最新治療 最新の治療法として肺容積減少術 LVRS という手術が注目されています。 肺気腫になってしまった肺の一部を切除し、横隔膜などが動けるようにスペースを確保するというもので、かなり重症な患者さんにも効果があったと岡山大学が発表しました。 在宅酸素療法をしていた人が、ゴルフや海外旅行に行けるようになったとのことで、岡山大学の名医に患者さんが集まっているそうです。 今日からできる肺気腫対策 肺気腫やCOPDの症状は進行すると「死ぬよりつらい」といわれることがあります。 好きなものが食べれず、点滴や流動食で栄養を摂るだけだったり、24時間酸素ボンベをつけていたり、外出は通院だけ、など生活はかなり制限されてしまいます。 手遅れになる前に、できる限りのことをしておきましょう。 禁煙 先ほども書きましたが、喫煙がもっとも大きな原因で、避けることができるのですから、必ず禁煙しましょう。 喫煙歴が長く、喉のイガイガや痰が気になっているなら病院で検査を受けておきましょう。 運動 動悸や息切れ、息苦しさを感じると、運動や外出を避けることが多くなります。 そうすると筋肉が落ち、肺や心臓も衰え、よけいに息切れがしやすくなるといった悪循環が待っています。 そうならないために日頃から適度な運動をして、体力をつけておくべきです。 腹式呼吸で深呼吸 息切れを感じているということは酸素が不足しがちなので、意識して深く呼吸をするようにしましょう。 肺の機能を維持するためにもとても大切です。 また酸素が不足することは脳にも影響があるので、気が付いたら深呼吸をする習慣をつけるようにしましょう。 リラックス 息苦しさを感じたら落ち着いてリラックスしましょう。 呼吸が浅くなっているはずなので、ここでもゆっくりと深呼吸することが大切です。 禁煙中にイライラすることもあるかもしれないので、自分に合ったストレス解消法を見つけておきましょう。 まとめ 肺気腫の生存率について参考になることはありましたか? 肺気腫の生存率は一般的に発症から5年で40〜50%。 ただし年齢や喫煙歴など個人差が大きい。 肺気腫は肺の細胞が破壊されて、肺の機能が低下している状態。 一度破壊された肺の細胞、機能は回復しない。 肺気腫と慢性気管支炎は併発することが多く、合わせてCOPD(慢性閉塞性肺疾患)という。 高齢者であるほど発症する確率が高い。 気になる症状があれば、必ず病院で検査をしておきましょう。 自分の症状や状況をよく知らなければ判断できないことがたくさんあります。 特に肺や心臓は命に関わることなので、自己判断しないほうが賢明です。 風邪やインフルエンザなどにかかると体力を非常に消耗するので、うがい手洗いを徹底し、予防を心がけておきましょう。 関連記事として、 ・ ・ ・ ・ これらの記事も合わせてお読みください!.

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