寝返り めまい。 【めまい】 原因・治し方・見分け方は? ※ためしてガッテン

寝返りを打つとめまいが起こる?!原因や治療法はあるの?

寝返り めまい

めまいの約半数は、良性発作性頭位めまい症によるものです。 このめまいは、自分である程度は改善できます。 良性発作性頭位めまい症では、周囲や自分がグルグル回っているように感じる回転性、もしくは、頭や体がグラグラしたりフラフラしたりする、動揺性のめまいが特徴です。 めまいは、起床時や靴ひもを結んだり洗濯物を干したりするときなど、頭の位置を変えたときに生じます。 美容院などで横になったときにめまいがした、という例も少なくありません。 通常、めまいは30秒~1分ほどで治まります。 ちなみに、メニエール病では耳鳴りや耳の聞こえの悪さなどを伴うのに対し、良性発作性頭位めまい症では、こうした症状はありません。 良性発作性頭位めまい症は、女性に多くみられます。 患者数は、女性が男性の4~5倍というデータもあります。 また、高齢者に多いのも特徴です。 だからといって、若い人に無縁の病気という訳ではありません。 サッカー女子元日本代表の、澤穂希さんがかかった病気として記憶している人も多いでしょう。 澤さんの例のように、サッカーやスケートなどの、頭部に衝撃を受けやすいスポーツで発症する例もあります。 その一方で、運動不足の人にも多い病気です。 こうした患者さんの傾向は、良性発作性頭位めまい症が起こる原因を考えれば納得できます。 耳の奥には、内耳という器官があります。 この内耳の耳石器と呼ばれる部分には、耳石(じせき)という小さな石があります。 耳石は頭部が傾くと耳石器の中で、その重みによって移動します。 耳石の動きを感覚細胞が感知して、その情報を脳へ送っています。 主成分は、骨と同じ炭酸カルシウムです。 耳石は、老化や頭部への衝撃ではがれ落ちることがあります。 このはがれ落ちた耳石が、耳石器とつながる管状の部分、三半規管に入り込んでしまうのが、良性発作性頭位めまい症の原因です。 三半規管の内部はリンパ液で満たされています。 頭が動けばこのリンパ液に流れが生じます。 その流れを三半規管の付け根にあるクプラという膜状の構造物が感知し、脳へ情報を送ることで、脳は頭の動きを判断するのです。 三半規管に耳石が入るとリンパの流れが乱れます。 頭の動きが止まっても耳石は転がり続けるため、脳へは「まだ頭は動いている」という誤った情報が送られるからです。 しかし、視覚や関節からは「頭は止まっている」という情報が送られます。 この情報の差異に脳が混乱し、めまいが生じるのです。 良性発作性頭位めまい症が中高年女性に多いのは、骨粗鬆症と同様、ホルモンのバランスの乱れによって耳石がもろく、はがれやすくなるためでしょう。 頭部への衝撃も、耳石がはがれる原因となります。 耳石は小さな粒の集まりです。 三半規管に入っても、体(頭)を動かしていれば自然と砕け散り、リンパ液の流れを大きく乱すことはありません。 ちなみに、砕けた耳石は耳石器の奥のほうで吸収されます。 しかし、運動不足では耳石が砕ける機会がありません。 また、長時間頭を動かさないでいると砕けた耳石が一ヵ所に集まり、再び大きな塊になってしまいます。 運動不足の人に良性発作性頭位めまい症が多いのは、このためです。 良性発作性頭位めまい症の治療法で有効なのは、「エプレイ法」です。 エプレイ法は、1980年代に、アメリカの開業医・エプレイ医師によって考案されました。 私も92年にエプレイ医師の講演を聞いています。 エプレイ法は、めまいのときに生じる眼振(意思とは無関係に起こる眼球の揺れ)を確認しながら、医師が患者の頭を動かすことで、三半規管に入った耳石を物理的に取り除きます。 薬物療法もありますが、これらはふらつきなどの副作用が少なくありません。 その点、エプレイ法であればその心配はなく、1回の治療で7割程度の患者さんでめまいが消失することが知られています。 ただ、エプレイ法は医師の手で頭を動かすため、患者さんの首や腰に負担がかかる場合もあります。 また、一人で行うことはできません。 そこでお勧めしたいのが、私どもが考案した「寝返り運動」です。 寝返り運動は、患者さん自身が自分で頭を動かすことで、エプレイ法と同様、三半規管に入った耳石の排除・破砕が期待できます。 首や腰に不調のある人や、運動の苦手な高齢者でも行いやすい体操です。 良性発作性頭位めまい症でお悩みの人は、ぜひお試しください。 良性発作性頭位めまい症は、再発することもありますが、寝返り運動を続けていれば再発しづらいことがわかってきました。 ただし、めまいは脳梗塞(脳の血管が詰まって起こる病気)など、他の病気が原因で生じる場合もあります。 めまいが生じたら、念のため専門医の診察を受けてください。 ちなみに、寝返り運動考案のきっかけは、長崎大学の発表した論文でした。 そこに、腰などに問題があって睡眠中に寝返りが打てない人に、良性発作性頭位めまい症が多いということが紹介されていたのです。 おそらく、睡眠中の寝返りは、三半規管に入った耳石の排除・粉砕に役立っているのでしょう。 そこで、寝返りの姿勢とエプレイ法を参考に、寝返り運動を考案しました。 2000年ごろから、良性発作性頭位めまい症の患者さんに自宅でできる治療法として勧めていますが、「自分で治せる」と好評です。 寝返り運動は、三つの動作しかないので覚えやすく、簡単で時間もかかりません。 基本は1日2回、起床時と就寝前に布団の上で行うとよいでしょう。 特に起床時の体操は、日中のめまいの予防に有効です。 めまいが消えた後も回数を減らして習慣にすれば、再発の予防になります。 首だけを左右に動かすやり方が基本ですが、腰が痛い人でもこれならできるでしょう。 もし、腰に痛みがなく、首に痛みがあれば体ごと左右に動かします。 それでも痛みが生じてつらいという人は、左右への傾きの角度を浅くして無理のない範囲で続けてください。 人によっては、寝返り運動でめまいが生じる場合もあります。 ただ、良性発作性頭位めまい症の場合、めまいが続くと脳が慣れて、つらく感じにくくなる例が少なくありません。 できる範囲でいいので続けることをお勧めします。

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下を向くとめまいの原因!上を向く・横になる・寝返りで吐き気や頭痛も?

寝返り めまい

めまいの約半数は、良性発作性頭位めまい症によるものです。 このめまいは、自分である程度は改善できます。 良性発作性頭位めまい症では、周囲や自分がグルグル回っているように感じる回転性、もしくは、頭や体がグラグラしたりフラフラしたりする、動揺性のめまいが特徴です。 めまいは、起床時や靴ひもを結んだり洗濯物を干したりするときなど、頭の位置を変えたときに生じます。 美容院などで横になったときにめまいがした、という例も少なくありません。 通常、めまいは30秒~1分ほどで治まります。 ちなみに、メニエール病では耳鳴りや耳の聞こえの悪さなどを伴うのに対し、良性発作性頭位めまい症では、こうした症状はありません。 良性発作性頭位めまい症は、女性に多くみられます。 患者数は、女性が男性の4~5倍というデータもあります。 また、高齢者に多いのも特徴です。 だからといって、若い人に無縁の病気という訳ではありません。 サッカー女子元日本代表の、澤穂希さんがかかった病気として記憶している人も多いでしょう。 澤さんの例のように、サッカーやスケートなどの、頭部に衝撃を受けやすいスポーツで発症する例もあります。 その一方で、運動不足の人にも多い病気です。 こうした患者さんの傾向は、良性発作性頭位めまい症が起こる原因を考えれば納得できます。 耳の奥には、内耳という器官があります。 この内耳の耳石器と呼ばれる部分には、耳石(じせき)という小さな石があります。 耳石は頭部が傾くと耳石器の中で、その重みによって移動します。 耳石の動きを感覚細胞が感知して、その情報を脳へ送っています。 主成分は、骨と同じ炭酸カルシウムです。 耳石は、老化や頭部への衝撃ではがれ落ちることがあります。 このはがれ落ちた耳石が、耳石器とつながる管状の部分、三半規管に入り込んでしまうのが、良性発作性頭位めまい症の原因です。 三半規管の内部はリンパ液で満たされています。 頭が動けばこのリンパ液に流れが生じます。 その流れを三半規管の付け根にあるクプラという膜状の構造物が感知し、脳へ情報を送ることで、脳は頭の動きを判断するのです。 三半規管に耳石が入るとリンパの流れが乱れます。 頭の動きが止まっても耳石は転がり続けるため、脳へは「まだ頭は動いている」という誤った情報が送られるからです。 しかし、視覚や関節からは「頭は止まっている」という情報が送られます。 この情報の差異に脳が混乱し、めまいが生じるのです。 良性発作性頭位めまい症が中高年女性に多いのは、骨粗鬆症と同様、ホルモンのバランスの乱れによって耳石がもろく、はがれやすくなるためでしょう。 頭部への衝撃も、耳石がはがれる原因となります。 耳石は小さな粒の集まりです。 三半規管に入っても、体(頭)を動かしていれば自然と砕け散り、リンパ液の流れを大きく乱すことはありません。 ちなみに、砕けた耳石は耳石器の奥のほうで吸収されます。 しかし、運動不足では耳石が砕ける機会がありません。 また、長時間頭を動かさないでいると砕けた耳石が一ヵ所に集まり、再び大きな塊になってしまいます。 運動不足の人に良性発作性頭位めまい症が多いのは、このためです。 良性発作性頭位めまい症の治療法で有効なのは、「エプレイ法」です。 エプレイ法は、1980年代に、アメリカの開業医・エプレイ医師によって考案されました。 私も92年にエプレイ医師の講演を聞いています。 エプレイ法は、めまいのときに生じる眼振(意思とは無関係に起こる眼球の揺れ)を確認しながら、医師が患者の頭を動かすことで、三半規管に入った耳石を物理的に取り除きます。 薬物療法もありますが、これらはふらつきなどの副作用が少なくありません。 その点、エプレイ法であればその心配はなく、1回の治療で7割程度の患者さんでめまいが消失することが知られています。 ただ、エプレイ法は医師の手で頭を動かすため、患者さんの首や腰に負担がかかる場合もあります。 また、一人で行うことはできません。 そこでお勧めしたいのが、私どもが考案した「寝返り運動」です。 寝返り運動は、患者さん自身が自分で頭を動かすことで、エプレイ法と同様、三半規管に入った耳石の排除・破砕が期待できます。 首や腰に不調のある人や、運動の苦手な高齢者でも行いやすい体操です。 良性発作性頭位めまい症でお悩みの人は、ぜひお試しください。 良性発作性頭位めまい症は、再発することもありますが、寝返り運動を続けていれば再発しづらいことがわかってきました。 ただし、めまいは脳梗塞(脳の血管が詰まって起こる病気)など、他の病気が原因で生じる場合もあります。 めまいが生じたら、念のため専門医の診察を受けてください。 ちなみに、寝返り運動考案のきっかけは、長崎大学の発表した論文でした。 そこに、腰などに問題があって睡眠中に寝返りが打てない人に、良性発作性頭位めまい症が多いということが紹介されていたのです。 おそらく、睡眠中の寝返りは、三半規管に入った耳石の排除・粉砕に役立っているのでしょう。 そこで、寝返りの姿勢とエプレイ法を参考に、寝返り運動を考案しました。 2000年ごろから、良性発作性頭位めまい症の患者さんに自宅でできる治療法として勧めていますが、「自分で治せる」と好評です。 寝返り運動は、三つの動作しかないので覚えやすく、簡単で時間もかかりません。 基本は1日2回、起床時と就寝前に布団の上で行うとよいでしょう。 特に起床時の体操は、日中のめまいの予防に有効です。 めまいが消えた後も回数を減らして習慣にすれば、再発の予防になります。 首だけを左右に動かすやり方が基本ですが、腰が痛い人でもこれならできるでしょう。 もし、腰に痛みがなく、首に痛みがあれば体ごと左右に動かします。 それでも痛みが生じてつらいという人は、左右への傾きの角度を浅くして無理のない範囲で続けてください。 人によっては、寝返り運動でめまいが生じる場合もあります。 ただ、良性発作性頭位めまい症の場合、めまいが続くと脳が慣れて、つらく感じにくくなる例が少なくありません。 できる範囲でいいので続けることをお勧めします。

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寝返り時のめまいが再発しました。

寝返り めまい

耳の奥にある内耳には、体の傾きや重力など感受して、体のバランスをつかさどる三半規管、耳石器という部位があり、ここに問題があるとめまいが起こります。 良性発作性頭位めまい症は、「朝、目覚めて起きたら目がまわる」「寝返りするとめまいがする」「洗顔やお辞儀で下を向いたとき」や「目薬をさそうと上を向いたとき」などにめまいを感じるのが特徴です。 内耳の耳石器の耳石が剥がれて生じるもので、60歳以上の女性のめまいは、この病気が疑われます。 「耳石は直径0. 01mmで1万粒あります。 それが多数剥がれて横の三半規管に入り、耳石の塊になると、頭を動かすことで動いてめまいを感じるのです」 新井部長。 加齢によるふらつき 加齢性平衡障害 は、年齢を重ねたことで全身の平衡機能に関係するすべての箇所が衰え、ふらつきによってめまいを起こします。 人間は、30歳を過ぎた頃から毎年0. 7%ずつ筋肉が減り、なにもしないと脚は細くなります。 「建物に例えるなら、柱が細くなるようなものですから、筋肉の減少によるふらつきもめまいに関係します」。 めまいの検査と治療とは めまいの治療薬は、1974年にジフェニドール塩酸塩 商品名セファドール が登場して以降は、薬が出ていません。 新薬が登場しないこのような背景から、新井部長の外来では、平衡訓練を中心にめまいの治療を行っています。 ふらつきや体の揺れは、重心動揺検査で調べます。 開眼時と閉眼時の揺れを比較し、平衡障害の有無やタイプを判別します。 平衡訓練とは、めまいやふらつきを改善する体操のことです。 人間には、体のバランスに左右差があるとき、直そうとする仕組みがあり、それを訓練で機能アップさせます。 良性発作性頭位めまい症では、さらに三半規管に耳石が入っても出やすくすることが大切です。 対策としては、寝る姿勢が左右どちらかに偏らないようにすることや、耳石を元に戻すトレーニングが有効で、これらも平衡訓練に取り入れています。 めまいの改善と予防に有効な平衡訓練 新井部長からめまいの改善に役立つ平衡訓練 トレーニング を教えていただいたので、ご紹介しましょう。 これはバランスの司令塔である小脳を鍛えるもので、目と耳と足の裏を有効に刺激します。 慣れないうちは1~10まで数えながら、できるようになったら20まで増やして、2つのトレーニングを1セットにして朝と夜に行います。 続けていると再発予防やふらつきの予防にも効果があり、セルフケアにおすすめです。 小脳のトレーニング 右利きの人は右手を前にしっかり伸ばし、親指を立てます。 左手の人差し指は顎に当て、頭を動かさないようにします。 その状態で伸ばした右手を左右に30度づつ動かして、目は右手親指の爪を追いかけます。 目を動かすことで小脳を鍛える方法です。 目で追いにくい場合は動体視力が低下しており、小脳の機能の衰えが考えられます。 三半規管 耳 のトレーニング 右利きの人は右手を前に伸ばし、親指を立てます。 首を左右に30度ずつ振りながら、右手の親指の爪から目を離さないようにします。 このトレーニングで目が外れやすい場合は、その方の三半規管の機能が低下している可能性があります。 めまいを感じたら専門医に相談を めまいの原因は耳だけとは限らず、正しく診断されていないこともあり、注意が必要です。 「前庭性片頭痛 片頭痛が起こすめまい は、めまいが関連しますが、メニエール病と誤診されていることがあります。 近年、知られるようになった病気で、診察したことがない医師もいます。 こんな病気があることを知ってほしいと思います」と新井部長は、強調します。 また、めまいは、命にかかわる脳梗塞や脳腫瘍など頭の病気の症状として現れることがあり、脳の検査を受けることも大切です。 脳に問題がないめまいは耳鼻科を受診し、それでも改善しない場合は、『日本めまい平衡医学会』のホームページからめまいの専門医を検索してみましょう。 「めまいやふらつきで長い間悩んでいる方は、ものすごく多いのです。 中高年になると家族の介護や死を経験し、それらも原因となる甚大なストレスの代表です。 めまいを感じたら疲れかなと都合よく解釈しないで、是非、耳鼻科を受診してください」。 監修 横浜市立みなと赤十字病院 耳鼻咽喉科・めまい平衡神経科部長 新井 基洋先生 取材・文 阿部 あつか.

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